2013年に大ヒットした『あまちゃん』で主役を演じ、人気女優となった能年玲奈さんですが、元所属事務所レプロとの事務所問題が発覚。
その後“のん”に改名、福田淳社長とエージェント契約し、CM以外ではテレビで見かけなくなり、何が起こったのか気になる人も。
さらに、福田社長が元ジャニーズ事務所の新会社社長に就任したことから、テレビ復帰も期待されているのんさん。
今回は、のんさんが干された理由や改名理由、現在の活動内容についてみていきます。
- のん(能年玲奈)が干された理由は事務所問題?
- 能年玲奈が“のん”に改名した理由は?
- のんの現在の活動は?
のん(能年玲奈)が干された理由は事務所問題?
文春がレプロとの奴隷契約を報道
のんさんは2013年に大ヒットしたNHK連続テレビ小説『あまちゃん』のヒロインを演じ、一躍人気女優に。
しかし2015年初めごろからメディアへの露出が激減。
その原因について同年4月に週刊文春が、当時所属していたレプロエンタテインメント(以下レプロ)からの酷い待遇にあると報じました。(現在は削除済み)
記事には、
- あまちゃん時代の月給は5万円
- パンツを買うお金もなかった
- 現場マネージャーが次々に変わった
と詳細が書かれ、ごく近しい人物に取材したものと思われる内容でした。
この報道を受けてレプロ側は、事実に反するとして文藝春秋と当時の同誌編集長を名誉棄損で提訴。
2019年4月19日東京地裁は、文春側に合計660万円の賠償命令を下しています。
しかし文春は即日控訴し、HP上に記事のネタ元の1人がのんさん本人だったことを明らかに。
最終的に記事の真実性が一部認められ、文春側に計440万円の支払いを命じた第2審判決が確定し、レプロが勝訴しています。
しかし、のんさんとレプロの問題はこれだけではありませんでした。
のんが無断で個人事務所を設立
奴隷契約が報じられたと同時に、のんさんがレプロに無断で個人事務所『三毛&カリントウ』を、2015年1月に設立していたことが発覚。
のんさんが個人事務所設立に踏み切ったのは、
- 映画『進撃の巨人』のヒロイン役のオファーをレプロに断られた
- ブレイク後の給料が低かった
- 辞めたいと申し出ても辞めさせてもらえなかった
といった不満が積み重なったことが原因だとされています。
通常芸能人は事務所と、独占してマネジメントする権利を明記した契約を結んでいるそう。
のんさんはこれを破り、二重契約が生じ、レプロとのトラブルが深刻化。
業界内では、契約違反を犯したのんさん側に落ち度があるという見方が強かったようです。
洗脳報道で和解が困難に
さらにのんさんの個人事務所の登記簿に、のんさんが演技指導を受けていた滝沢充子さんの名前が記載されていたことが明らかに。
そこから週刊誌やテレビ局はこぞって
- のんさんが滝沢さんに洗脳され人格が変わった
- のんさんがマネージャーに罵詈雑言を浴びせていた
- のんさん側が仕事を拒否していた
と報道し、洗脳騒動に。
しかしこうした報道を真っ向から否定したのが、週刊文春でした。
のんさんの母親に直撃取材し、本人が洗脳を否定していたと報道。
レプロ側がテレビ局にデマをリークしたと報じ、のんさんとレプロの確執が鮮明になりました。
契約問題に発展しレプロが圧力?
二重契約が問題になっていたのんさんですが、2016年6月に事務所との契約期間が終了したことで晴れて独立。
のんさんはコンサルティング会社『スピーディ』の福田淳社長と、営業や交渉を委託するエージェント契約を結ぶことに。
独立後、のんさんは週刊文春の直撃取材に
「現状、お仕事は何も決まっていません。」「『表現したい!』という思いが漲っているんです」
と答えており、仕事には意欲的な姿勢をみせていました。
しかしテレビでのんさんを目にする機会は増えず、大手事務所であるレプロとの関係悪化を憂慮した各局が忖度した可能性は高いそう。
その後、2019年に業界の風向きが変わる出来事が。
元SMAPの3人に対し、現SMILE-UP(元ジャニーズ事務所)がテレビ局に圧力をかけた可能性があるとして、公正取引委員会に注意されたことが話題に。
すると福田社長は同年8月、朝日新聞の取材に対して
- この3年間で約30件テレビ局からオファーがあった
- 最終的には必ず話が立ち消えになる
と話し、のんさんにも同じことが起きていることを明かしました。
こうした福田社長の発言から、のんさんがレプロから圧力を受けていた可能性は高いと考えられています。
能年玲奈が“のん”に改名した理由は?
のんさんは本名である能年玲奈を芸名として使用していましたが、独立後に芸名を『のん』に変更。
その理由はレプロとの契約問題が関係していると言われています。
のんさんはレプロ在籍中に、「能年玲奈」の使用を禁止する契約に署名をしてしまったんだそう。
2016年、レプロはのんさんに一方的に契約延長を言い渡し、レプロは能年玲奈を芸名として使用するには同事務所の許可が必要であると警告。
のんさんはレプロと争いたくなかったため、改名に踏み切ったようです。
のんの現在の活動は?
事務所トラブルの末、テレビから干されてしまったのんさん。
現在は女優やアーティストとして活動の幅を広げているようです。
活動①アーティスト
のんさんは独立後、肩書を「創作あーちすと」とし、アーティストとして精力的に活動。
2018年には初の個展『‘のん’ひとり展―女の子は牙をむく―』を、東京や大阪など4都市で開催。
その後も、
- 2021年3月『YOKOHAMA ART STATION project 2020』
- 2022年2月『王様のリボン』
などのリボンアートを発表。
2023年10月には、仙台Parco本館で『のん Ribbon展 怪しくて、可愛いもの。』を開催するなど、独特のセンスでファンを魅了し続けているようです。
活動②歌手
のんさんは小学6年生からバンドでヴォーカルをし、中学時代にはギターを弾いていた経験を活かし、独立後に音楽活動も開始。
2017年8月には音楽レーベル『KAIWA(RE)CORD』を設立し代表に。
2019年6月に1stアルバム『ベビーフェイス』、2023年6月には2ndアルバム『PURSUE』をリリース。
2024年3月にはワンマンライブ『SPRING SESSION-春よ受けて立つ!!!-』を開催。
歌手としても人気を得ているようです。
活動③女優
2016年に独立以降、のんさんは2023年までテレビに全く出演していませんでした。
しかしCMはテレビとは違い、スポンサーとの関係以外問題になることがないそうで、2019年には計20社と契約していたのんさん。
2018年~2022年には、香港メンソレータム社からのオファーにより、中国圏で放送される『肌ラボ』のCMにも出演し話題に。
2024年現在も、マルコメ、岩手銀行、ラクスル、毎日新聞、警視庁など約20社のCMに出演しています。
また映画や舞台、声優としても活躍し、
- 2020年3月:映画『星屑の町』
- 2020年12月:映画『私をくいとめて』
- 2022年2月:映画『Ribbon』
- 2022年6月:舞台『私の恋人beyond』
- 2022年9月:映画『さかなのこ』
- 2022年10月:映画『天間壮の三姉妹』
- 2023年12月:アニメ『ポケモンコンシェルジュ』
などコンスタントに出演。
2022年公開の『さかなのこ』では、第46回日本アカデミー賞の優秀主演女優賞を受賞。
2023年3月には授賞式に参加し、約7年ぶりにテレビ番組に姿を見せることとなりました。
活動④映像監督
のんさんは女優として芝居にかかわると同時に、脚本や監督業にも挑戦し、
- 2019年10月Youtubeオリジナル『おちをつけなんせ』(脚本、監督、主演)
- 2022年2月公開の映画『Ribbon』(脚本、監督)
- 2023年11月サンボマスター『ボクだけのもの』MV(監督、出演)
などの作品を作り上げています。
また『Ribbon』では、新人映画監督を対象とした「新藤兼人賞」の最終選考10人にノミネートされるなど高い評価を得ているようです。
映画、舞台、音楽活動、映像制作と、常に2年先まで休みがないくらい忙しく活動されているのんさん。
再びテレビで演技する姿を見られる日も近いかもしれません。